下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症などの治療

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下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤は足の静脈の弁が壊れることによって起こる静脈の病気です。弁が壊れてきちんと閉まらないために下流の静脈に血液がたまり、静脈がこぶ(瘤)のようにふくれてしまいます。

症状

  • 足の血管が浮き出て見える
  • ふくらはぎのだるさ
  • 足のこむら返り(つり)
  • 足のむくみ
  • 足のかゆみ・湿疹
  • 足の色素沈着
  • 足の潰瘍

下肢静脈瘤は良性の病気ですので急に悪化したり命にかかわることはありません。
鬱滞性皮膚炎が起こっている場合、足だるさなど症状がつらい場合、外見が気になる場合は、治療を考慮します。

治療法

  • 血管内塞栓術(接着材グルー)
    細い管を静脈瘤になった血管の中に入れて、血管内に医療用瞬間接着剤(グルー)を注入し静脈内腔を閉じる治療です。
    局所麻酔で行い、30分程度の手術時間となります。
    日帰り手術となります。

    血管内塞栓術治療法血管内塞栓術治療法

    (血管内接着剤治療:メドトロニック 社)

  • 血管内焼灼術(高周波やレーザー治療)
    細い管を静脈瘤になった血管の中に入れて、血管の内腔を焼灼し閉じる治療です。
    局所麻酔(TLA麻酔)で行い、30分程度の手術時間となります。
    日帰り手術となります。 

  • 下肢静脈瘤ストリッピング術
    弁不全を起こしている伏在静脈を引き抜く方法です。足の付け根と下腿の皮膚を3cm程度切開し、弁不全を起こした伏在静脈の中に手術用ワイヤーを通し血管を引き抜きます。再発率が低い治療方法です。局所麻酔(TLA麻酔)で行い、30分程度の手術時間となります。
    一泊二日の入院となります。

閉塞性動脈硬化症とは

閉塞性動脈硬化症は、手や足の血管の動脈硬化がすすみ、血管が細くなったり、つまったりして、十分な血流が保てなくなる病気です。血液の流れが悪くなり、栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなると、冷感やしびれ、歩行時の足の痛みを感じるようになります。進行すると、安静時にも症状が現れることがあり、重症化すると手足が潰瘍・壊死に至り切断に至ることもあります。
特に50歳以上の男性に多く、肥満・高血圧・糖尿病・脂質代謝異常・喫煙などが原因と言われています。

症状

4段階(Fontaine分類)に分けられます。

Ⅰ度 無症状、手足の冷感やしびれ
Ⅱ度 一定距離を歩くとふくらはぎの筋肉が痛くなり歩けなくなるが、休憩すると痛みが無くなり歩けるようになる(間欠性跛行)
Ⅲ度 安静にしていても痛みが生じる(安静時疼痛)
Ⅳ度 潰瘍や壊死を生じる


検査

診察では、太ももの付け根(大腿動脈)や足の甲(足背動脈)を触診し、脈が触れないことで疑われます。閉塞性動脈硬化症が疑われる場合には、下記の検査を行います。

  • ABI(足関節上腕血圧比)
  • 造影CT検査
  • 血管造影検査


治療

  • 禁煙
  • 運動療法
  • 薬物療法
  • 抗血小板剤・血管拡張薬、動脈硬化の原因である糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療
  • カテーテルによる血管内治療
    細い管を動脈の中に入れ、風船を拡張させたり金属の筒であるステントを留置したりして狭いところを拡げます。
  • 外科治療
    狭窄や閉塞している動脈の内膜を取り除く血栓内膜摘除術や、狭窄や閉塞した動脈の上流から下流に血液を流すためのバイパス手術があります。バイパスに使うグラフトは自身の静脈や人工血管を使用します。
    手術後3-5日程度で退院可能です。


当院では、心臓血管外科・循環器内科・形成外科で足の疾患チームを組み、患者様に最適な治療を行っています。

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東京都文京区本郷3-1-3

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